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2005/05/01

「宿命」東野圭吾

宿命

そんなに多くは読まないが、月に2,3冊のペースで読書をしている。どちらかと言えば暇つぶしと言った感じだ。映画館での待ち時間、銀行での待ち時間、電車等の移動時間なんかに、何もしないでいることが出来ないので、いつも文庫本を持ち歩いて、時間のある時に細切れで本を読む。長編の場合、話しがとびとびになりがちなので、若干戻ったりして読むこともある。読んでいると、だんだん思い出すので、大筋は分かる。

映画は監督で見るが、読書も作家で読む。お気に入りの作家の本を読み続ける感じである。収集癖があるので、端から端まで読まないと気が済まない。現在のお気に入りは東野圭吾。「秘密」や「ゲーム」など映画化された作品もいくつかあるが、読み始めたキッカケは映画ではない。新聞の広告で文庫本の発売に載っていたものがふと目がとまり、気になったので買ってみた。それが面白くてはまってしまった。最初に読んだのは「探偵ガリレオ(文春文庫)」。新聞広告にはシリーズ2作目の「予知夢(文春文庫)」が載っていたのだが、調べてみると1作目があったので、そちらから読んでみた訳である。ミステリーはミステリーなのだが、トリックが科学的で興味を惹いた。主人公も大学の助教授と刑事という組み合わせ。一風変わった作品であった。

それから数冊読んでみたが面白い作品が多かった。今日読み終わった本が「宿命(講談社文庫)」。最近、WOWOWで放映された事もあり、映像化されたものを先に見るか、原作を先に見るかと言われれば、原作を先に見た方がイメージが固定されないので好みである。活字は自分の創作能力によって個人差があるが、映画などの映像は個人差が少ないと思っている。その分、イメージを固定されやすいであろうとも思う。

で、この本が良かった。最初に読んだ「探偵ガリレオ」シリーズも面白かったが、「宿命」はそれを上回るくらいの良さであった。巻末の解説によれば、筆者は「最後の1行を最初に考えた」そうだ。確かにラストの数ページが凄く良かった。どんでん返しと言うヤツである。ミステリーは殺人トリックが売り的なところがあるが、それ以外でもトリック・謎を持ちたい、違った味の作品を創作したいと言う筆者の意図がとても良く伝わった。

色んな顔を持つ作品を書くことは筆者の世界観を広げるという意味ではとても有意義なことだと思う。確かに似たような作品ばかりでは読者も飽きてしまうし、書き手も飽きてしまうのかもしれない。東野作品はまだまだ読み始めたばかりなので、これからもアッと驚くような作品に出会えることを期待している。

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