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2005/08/08

「エイリアン4完全版」私的映画考Vol.17

先日、DVD「エイリアンアルティメットコレクション」に収録されている「エイリアン4完全版」を観ました。DVD-BOXとしてエイリアンシリーズ4作品をディレクターズカットや完全版として収録し、音声も全作dts仕様、それぞれのメイキングディスクとボーナスディスクで全9枚組。ファン垂涎の”究極”仕様で、製作25周年を飾るにふさわしい内容です。

発売されたのが2004年4月。時々思い出したように1作ずつ鑑賞していき、ようやく最近4作を見終わりました。久しぶりに観た作品もありましたが、劇場公開版とは違う編集がされている作品は新鮮に感じました。

シリーズ4作は基本的な設定を踏襲し、かつ、それぞれの監督の個性が光る良作揃い。1作目はリドリー・スコット、2作目はジェームズ・キャメロン、3作目はデビッド・フィンチャー、4作目はジャン=ピエール・ジュネと今をときめく監督が綺羅星のごとく居並びます。

今回観た「エイリアン4完全版」は劇場公開版とは異なるオープニングとエンディング、リプリーの復活の過程を事細かく描いています。前作で最後のエイリアンと共に自らの命を絶ったはずのリプリーがクローンとして甦ります。劇場公開版はクローンとして甦った過程は途中で分かる演出でしたが、完全版は匂わせる演出ではなくはっきりと描きます。何度か見た人にとってみれば、分かり切った事ですから、それはそれで良いのでしょう。

今回観てあらためて思った事。エイリアンシリーズはリプリーの地球帰還への物語だったと。1作目からの時間経過は400年くらい経っているのか(確かな年数を確認していません)、長い長い旅路だったのです。1作目では脇役なの?と思わせるくらい前半では存在感がありませんでしたが、終盤で生き残ってからは、どんどん存在感を増していきます。2作目では少女を守る母としての存在を描きます。リプリーには娘がいましたが、地球へ向かうコールドスリープ中に亡くなっています。生き残っていた少女に自分の娘の面影を抱き、守ると言う強い意志をパワーへと変えていきます。

3作目では男性しかいない囚人惑星へ。男性の中に女性が一人。そのリプリーの存在自身がエイリアンのようでした。そして、4作目、一度は死んだはずのリプリーはエイリアンの遺伝子をも持ち、本当のモンスターとして登場。エイリアンを母星である地球へ持ち込ませるのを阻止すべく、そしてエイリアンとの決着を付けるべく獅子奮迅の戦いをします。エイリアンも進化を続け、リプリーの遺伝子を持つエイリアンは母胎から誕生します。生まれたエイリアンの女王を母と思わず、リプリーを母として求めます。そこには、かつての少女への思いにも似た感情がリプリーにはあるのです。

劇場公開版のラストは宇宙船が地球へ接近するところで終わっていますが、完全版では地球に降り立ち、廃墟と化した星を見つめるリプリーまでを描きます。そこには「知らない星」があるだけでした。エイリアンとの戦いに人生を捧げ、目的を果たしたリプリーに何が残っているのか?空虚な自分を感じたに違いありません。この先、文字通りモンスターとなったリプリーはどう生きていくのか?悲しい結末のように感じました。

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