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2006/06/27

「ブロークン・フラワーズ」私的映画考Vol.41

ブロークン・フラワーズ

先日、「ブロークンフラワーズ」を観てきました。2005年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。

コンピュータ業界で成功した男・ドン(ビル・マーレイ)。恋人に逃げられ、孤独な朝を迎えます。そして、届いた差出人のない一通の手紙。ピンクの封筒にピンクの便せん。赤いタイプライターの文字。そこには、自分には「19歳になる息子がいる」とありました。隣人のウィンストンは良き友人。少しお節介な所もあるウィンストンは20年前のガールフレンドたちの現在の居場所をつきとめます。誰がその手紙を出したのか?息子は本当にいるのか?ドンの自分探しの旅とも言える行脚が始まります。

独特の雰囲気がおもしろく、不要なのではと思えるような間が、変わった感じを醸し出しています。それと、音楽の使い方が面白く、BGMなのか、劇中の音楽なのか、二つが融合されていて、独特の雰囲気を増しています。ピンクがキーカラーになっていて、至るところにピンクのモノが目に付きます。それがまたおかしい。ドンは真面目なのだろうが、観ている側は詮索の意図が分かっているだけに思わず笑ってしまいます。

20年ぶりにガールフレンドに会うというのは、どんな気持ちなのか。良い別れ方ばかりではないはず。懐かしさもあるのだろうけど、必ず怖さもつきまといます。彼女たちとの再会は20年前のことを思い出させ、そして、今の自分はいったい何なのかという疑問がわき上がります。旅先で「どこで何をしているのか分からない」とウィンストンにもらすドン。きっとそれが、現在の自分の状態なのでしょう。

過去は取り返しがつかない、未来はこれからどうにでもなる、だから現在を懸命に生きることが重要だと言う台詞が印象的。ユーモラスな本編。でも、そこには人生の悲哀が込められているのかもしれません。意味深なラストシーンも気になりますが、自分探しの旅は、これからのドンの人生にどんな影響を及ぼすことになるのか。それが一番の気がかりです。

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