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2006/07/18

「北京的西瓜」私的映画考Vol.42

今日、ご紹介するのは大林宣彦監督作品「北京的西瓜」。「ぺきんてきすいか」でも「ぺきんのすいか」と読んでも良いです。

1987年、千葉県船橋市。住宅街にある八百屋「八百春」。その店先に中国からの留学生が現れる。物価の高い日本で野菜を買いたいが高いから負けろと言う。そんな縁から中国の若者たちとの交流が始まった。

「日本のお父さん」と慕われた八百春のオヤジをベンガルが好演。困ったことがあったら何でも相談に乗ってあげるオヤジ。そこには小さいけれども日中友好があった。経済的に困難になっていく八百春。そんな時立ち上がったのは留学生の若者たちだった。

実際にあった八百春と留学生との物語をドキュメンタリー風に描きます。面白いのは、何十人も画面に登場して、一斉にしゃべり始めるシーンがいくつかあります。普通は台本に従い、順番に、分かりやすく台詞を言いますが、一斉にしゃべり始めるのです(もちろん台本はあります)。それが、リアルさを醸し出しています。確かに実生活では順番にしゃべるようなことはありません。大勢がいたら、好きずきにしゃべっていますからね。

ズバリ泣き所は、八百春夫婦が、中国からの帰りの機内で留学生からもらった手紙を読むシーン。とても感動的です。日中友好は確かに進んでいたし、自分達のしてきたことは無駄ではなかったと言うことが実感出来たのです。他にも感動的なシーンはいくつかあります。何とはなく感動が湧いてきます。

劇中、37秒間の空白の画面があります。真っ白い画面で、飛行機の音がするだけ。これには深い意味があるのですが、それは見てのお楽しみ。

幸せのカタチには様々なモノがあって、その中には絶対に変わらないモノがある。それが、人を人を繋ぐのではないか。当たり前のことを当たり前にする、してあげる。そんな優しさを思い出させてくれて、さわやかな感動を与えてくれる本作。オススメです。

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