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2006/09/10

藤崎慎吾「レフト・アローン」

レフト・アローン

最近でこそあまり読まなくなりましたが、子供の頃からSF小説が好きで良く読んでいました。中学生の頃が一番読んでいたでしょうか。

ショートショートの星新一、「日本沈没」の小松左京、「妖星伝」の半村良、「七瀬ふたたび」の筒井康隆、等々。海外作品も「ローダンシリーズ」「キュプテンフューチャーシリーズ」なんかも読みましたし、機動戦士ガンダムのモビルスーツの元になったと言われているパワードスーツが登場するロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」、同じくハインラインの「夏への扉」はかなり好きでした。

で、最近本格的SF小説を読んでいなかったのもありましたし、新聞に紹介されていたのを見て手に取ってみた作品が、今回ご紹介する藤崎慎吾の「レフト・アローン」です。

本作はSF短編集で、5作が収録されています。1作目は表題作「レフト・アローン」。バリバリのハードSF。しかしながら、広い宇宙でも孤独ではない。という雰囲気に溢れています。

2作目は「猫の天使」。宗教集団が教会に立てこもると言う事件が発生。主人公の学者が猫の目を通して、教会の中を探ると言う話し。猫だけが見える世界と言う、目の付け所が面白い作品。ラストシーンが秀逸。

3作目は「星に願いを ピノキオ2076」。コンピュータが赤ちゃんの脳を乗っ取ろうとする話し。コンピュータにも愛を感じることが出来るのでしょうか。人間になりたがったコンピュータ。高度に情報化された社会の悲劇とも言えるでしょう。

4作目は「コスモノーティス」。進化した人類コスモノーティス。宇宙へ進出するなら、宇宙に住める人類を作ればいいと言うことで様々な種類に遺伝子操作された人類。主人公のロッコはある日、遠い宇宙のどこかからの声を聞く。その声のはいったい・・・。

5作目は「星窪」。これが良かった。160年前の出来事を通して、宇宙の神秘に迫る。感動的なお話しでした。常識や科学では計り知れない出来事がある。そんな神秘的で、ファンタジックなお話し。手紙のやりとりで進行するのも面白い。

と言うバラエティに富んだSF短編集です。どの作品もテーマが心に響きます。火星移民が始まった時代を描くハードSFも良いですが、近未来を描く作品も良かったです。奇想天外なんですが、リアルな描写、ちょっと難しめの設定がSF好きの心をくすぐります。

21世紀になって早6年。子供の頃に描いた、車が空を飛び、ぴちぴちの服を着て、壁面から食事が出る、そんな未来はしばらく来そうにありません。21世紀になってもそんなに変わったような気はしませんが、でも少しずつですが科学は進歩しているのでしょう。いったい科学はどこまで進歩していくのでしょうか。便利な世の中が来るのは良いのですが、科学を使うのはあくまでも人間。その人間も進歩していかなければ、幸せな世の中は来ないかもしれません。

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