« 「家の鍵」鑑賞 | トップページ | 「LOST」を観た! Vol.5 »

2006/10/18

「トンマッコルへようこそ」私的映画考Vol.49

先日、「トンマッコルへようこそ」の試写会へ行ってきました。パク・クァンヒョン監督作品。出演:シン・ハギュン(「JSA」)、チョン・ジェヨン(「シルミド」)、カン・へジョン(「オールド・ボーイ」)他。

1950年、朝鮮戦争時下。韓国軍と人民軍の兵士は村に迷い込む。子供の様に純真な人々の住む村・トンマッコル。蝶の渡る谷、ポップコーンの雪、大猪との対決、歌と酒の宴、そこは時に忘れ去られた村。戦争など知らない、平和な時間がそこにはあった。最初はいがみ合う両軍の兵士たち、村で過ごす内に次第に村人も含めてうち解け合っていく。しかし、村には戦争の魔の手が忍び寄っていた。

とにかく前半は笑えるシーンが多いです。平和な国に迷い込んだ兵士たち。それぞれに過去を持ち、負い目を持ち、後悔の念に苛まれています。そんな兵士たちが忘れていた心、笑顔を取り戻させてくれたのは暖かい村人たちでした。

米軍兵士スミスの「楽しい。これが人生だ」と言う台詞が印象的。その台詞が象徴するようにその村は楽園で、戦争という非現実の世界とは全く違います。にらみ合う両軍の兵士を見ても、争いごともせず、武器の存在も知らない人々から見れば、奇妙この上ないのでしょう。

ヒロインとしてヨイル(カン・へジョン)が登場しますが、彼女こそトンマッコル村を象徴する存在なのでしょう。ヨイルは純真無垢で、言動は荒唐無稽。でもそれが、ストーリーの要となっているし、両軍の兵士にとって大きなキッカケとなっていきます。雨の中、対峙する両軍兵士。ヨイルが雨に濡れた少年兵の顔をそっと拭いてあげるシーンがありますが、とても素敵な映像になっています。好きなシーンの一つです。

全編に流れる音楽を担当したのは久石譲。宮崎アニメの音楽を担当しているので、どこかで聞き覚えのある方も多いはず。本作でも哀愁のあるメロディやユーモラスなメロディで、ストーリーを盛り上げます。音楽を聴いているだけでもほんわかとして温かい気持ちになっていきます。

終盤、とうとう戦争がトンマッコル村にも襲いかかります。そして村を守るために立ち上がった5人の兵士たち。村を守ることが出来るのか?大きな泣き所は別れのシーンでやってきます。

大切なモノを守る事の大切さ、平和、優しさ。色々なことを問いかけてくれます。言葉の通じる者同士での戦争はなぜ起こるのでしょうか?行き違い、思想の違い、宗教の違い等々。様々な理由があるのでしょうが、そんなことを知らないトンマッコル村の人々を見ていると、それがどんなに愚かなことか、どんなに醜いことか、見えてきます。

思いきり笑えて、泣けて、そして感動できる本作、今秋、オススメの一本です。10月28日全国ロードショー。

« 「家の鍵」鑑賞 | トップページ | 「LOST」を観た! Vol.5 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

私的映画考」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/102027/12318737

この記事へのトラックバック一覧です: 「トンマッコルへようこそ」私的映画考Vol.49:

« 「家の鍵」鑑賞 | トップページ | 「LOST」を観た! Vol.5 »

2015年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

最近のトラックバック

無料ブログはココログ