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2006/11/21

「カポーティ」鑑賞

先日、「カポーティ」を観てきました。フィリップ・シーモア・ホフマン(「M:I:III」「コールドマウンテン」)主演。

人気作家のカポーティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)はある殺人事件に興味を持ち、詳しく調べ始めます。田舎町の一家四人が惨殺された事件。捜査が進む内に犯人は逮捕されます。移送された犯人と対面したとき、奇妙な感覚にとらわれます。そして、犯人たちと接触していく内に、友情らしきモノを感じていくのでした。そして、最後の時が・・・。

実在の人物を題材にしたストーリーで、その分、何とも言えない迫力があり興味深く観ました。カポーティの奇矯な言動。でもそこには愛があったのかもしれません。一見、ユーモラスに見えますが、そこには打算もあり、二面性も垣間見えます。

ラストシーンは衝撃的で、その後のカポーティにとても大きな影響を及ぼしたことは言うまでもありません。友人よりも愛情を感じていたかもしれない相手がいなくなるというのは、強烈なのでしょう。それまでの、真剣さ、探求心、心の強さ、そんなモノが一辺に壊れてしまったのかもしれません。

印象的な台詞が多く、心に響きます。その真剣さ、真摯さのあまり、反動がより強烈に彼に残ったのでしょう。ノンフィクションノベル「冷血」を書き上げた彼には何が残ったのでしょうか?何を得たのでしょうか?心理描写も見事で、そしてそこはかとない感動が味わえる作品になっています。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

hkさん、こんにちは。

いつも、コメントありがとうございます。

私は「冷血」は読んだことはありませんし、カポーティなる人の存在も知りませんでした。その上で映画を観ましたが、かなり衝撃的な作品でした。なので、hkさんのようにカポーティの人となりをご存じの方が観たらまた違う印象を受けるのかもしれませんね。

推測ですが「冷血」は事件に対して客観的に書かれているノンフィクションノベルなのでしょう。その点、映画「カポーティ」は主観的、主体的に事件に係わっていく様、そして、崩壊していく様が描かれているカポーティの伝記的作品と思います。

アカデミー賞等多くのタイトルにノミネートされた作品らしい、奥の深い作品だと思います。ぜひご覧ください。

tobio

hkです。この「カポティ」はハードボイルド好きの私としては是非観てみたい1本です。

去る7月に「冷血」の原作を読みました(日本語訳は古いほうがいいと思います)その時の感想から抜粋させていただきます。

『チャンドラーに似て、チャプターが変わる直前(暗転)の「決めのフレーズ」のかっこよさよ。「犯罪」はもとより「異常」なことであるが、犯罪者たち、それも死刑の執行を待つだけの身となった彼らから「犯行がなされた有様やその動機の告白」を聞けば、彼らの言い分の中に、常人では語りえない恐ろしいような「真理の言葉」が光っているのは何故なのか。ここには不幸な道筋を通ってではあるが「世界の真相の一部」を見てしまった者の偽りの無い証言がある。』・・・

次は「ティファニーで朝食を」でも読んでみようかなど、思っています。

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