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2007/03/29

「マヌケ先生」私的映画考Vol.67

今日ご紹介するのは、大林宣彦総監督作品「マヌケ先生」です。尾道3部作(「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」)の番外編。監督:内藤忠司。出演:三浦友和(「なごり雪」「日本殉情伝 おかしなふたり」)、谷啓、厚木拓郎、有坂来瞳、竹内力(「彼のオートバイ、彼女の島」)、南野陽子他。

映画がまだ活動大写真と言われていた時代。尾道に住む少年・鞠男は、5人の悪友と共に楽しく過ごしていました。授業中にしたパラパラ漫画の落書き。それがマヌケ先生の誕生でした。フィルムの切れ端にマヌケ先生を描き、とうとう初めての第1回監督作品が完成したのです。

好きなことを一所懸命に続ければ、道は開ける。父や祖父からの教えをひたむきに守り続け、映画監督となった鞠男(三浦友和)は、故郷・尾道へ帰る汽車の中で、謎の紳士(谷啓)と出会います。紳士との会話の中で、忘れていた少年時代の記憶を少しずつ思い出していくというカタチでストーリーは展開していきます。

大林監督自らの半生を描く本作。尾道三部作で観た尾道のいたる所が随所に盛り込まれています。それを観るだけでも嬉しくなってきます。少年時代は第二次大戦中から終戦後なので古い建物のはずですが、セットではなく現在の建物をそのまま使っているのでしょうが、その時代のように見えます。それが尾道の素晴らしさの一つでしょう。

「タンク岩」という奇岩が多くの場面に登場します。そこからの眺めは尾道の町が一望できるんだとか、ぜひともその景色を自分の目で観てみたいモノです。

マヌケがいて、ひとは賢さに気付く。子供が大人になったときに、親の気持ちが良く分かる。そして、家族や先生、いろんな大人たちとの関わり合いによって心を育んでいくのでしょう。現代人が失ってしまった「こころ」の確かさを教えてくれる本作。親子で観るのも良いかもしれません。賢いマヌケであれ。

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コメント

内藤忠司さん、こんにちは。

コメントありがとうございます。実際に作品に携わった方、それも監督された方からコメントいただけるなんて思いもしなかったので、感激です。ありがとうございます。

今回DVDで「マヌケ先生」を観て良い作品だと思いましたから、劇場であまりかかっていないのはもったいない話しですね。

最後にはみんな泣き出してしまうという「落とし穴」のシーンが好きでした。最初はユーモラスなだけかと思っていましたが、懸命に教えようとする先生としての姿、大人としての姿が印象的でした。

「転校生」のリメイク版はとても楽しみにしています。「マヌケ先生」の厚木少年がどれだけ成長したのか、こちらも楽しみです。

今後ともよろしくお願いします。

tobio

ご鑑賞、有難う御座います。
横浜で1週間、映画館にかかっただけで、意外と知られていない作品です。
「転校生」リメイクの脚本も書きました。「マヌケ先生」主演の厚木卓郎君も17歳になり、ヒロインのボーイフレンド役で出演しています。
こちらもよろしくお願いします。

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