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2007/04/02

「あの、夏の日 とんでろじいちゃん」私的映画考Vol.68

今日、ご紹介するのは大林宣彦監督作品「あの、夏の日 とんでろじいちゃん」です。新・尾道三部作の第三作(「ふたり」「あした」)。出演:小林桂樹、厚木拓郎、宮崎あおい、嶋田久作、松田美由紀、菅井きん他。

ひと夏を父親のふるさと尾道で過ごすこととなった少年・由太(厚木拓郎)。呆けてしまったおじいちゃん(小林桂樹)を監視するために派遣されたのです。変わったところのある祖父ではありましたが、由太は呆けたとは思えません。祖父と過ごすうちに不思議な経験をするようになった由太。時間を超えたファンタジー。

少年時代のあの夏の日の後悔が祖父・賢次郎を苦しめていたのです。お寺の娘・お玉(宮崎あおい)とのほのかな恋。賢次郎は、お寺の仏像の小指を壊したことによって、バチが当たったと思いこんでいたのです。しかし、そこには、知ることのなかった真実があったのです。

あいかわらず美しい尾道の風景。祖父のメガネをかけると昔の尾道が見える。これがとても美しい。青い海、青い空、モクモクとわきたつ入道雲。しかし、変わらずに昔の風景を残している町・尾道、と言えども開発の手は伸びていました。島を結ぶ大きな橋はでき、船は行き交う。文明は進んでも、忘れてはいけない心はあるのです。

祖父の恋、両親の恋、そして少年・由太の初恋とも言える出会い。祖父の恋心は後悔の念ばかりがつきまとっていました。その後悔が解けたとき・・・。

泣き所は、倒れた祖父の元に駆けつける両親。その時に祖父の大きさ、優しさが感じられます。きっと、おじいちゃんはいつまでも青い空を飛んでいるはず。そして、思い出になる。

やり直しがきかない人生。だからこそ、悔いの無いように一所懸命に生きることの大切さを忘れてはいけないんだ、と思える作品です。そう、信じれば、きっと空を飛べるはず。

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