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2007/06/04

「風の歌が聴きたい」私的映画考Vol.85

今日、ご紹介するのは大林宣彦監督作品「風の歌が聴きたい」です。出演:天宮良、中江有里、勝野洋、入江若葉、高橋かおり他。

聴覚障害者の中学生・昌宏(天宮良)は、ペンフレンドの奈美子(中江有里)と文通を続けていた。栃木と函館。遠く離れたふたりは文通を重ねていった。そして、出会いの日。デートした大沼公園。それから時は過ぎ、文通が途切れることはあっても、少しずつゆっくりとふたりは惹かれあっていきました。

実在の聴覚障害を持つ夫婦が、出会い、結婚、出産、そしてトライアスロンレースにも挑戦する姿を描きます。

物語は宮古島のトライアスロンレースの当日から始まります。そしてそれは出産予定日とも重なっています。宮古島と函館と離れていながら、ふたりは挑みます。その合間に始まりから出会いと回想シーンのようなカタチで交えながら展開します。

感動的なシーンはいくつもありますが、私の好きなシーンは雨の電話のシーン。聞こえるはずのないふたりの電話。無言。それでも昌宏は受話器に語りかけます。社会の現実にうちひしがれた奈美子は昌宏の声が聞きたかったのに違いありません。

それと、結婚式のシーンも良かったです。手話を交えて合唱するシーンも良いのですが、それ以上に良かったのは、昌宏の父・昌之(石橋蓮司)のスピーチが良かった。子供の頃から、耳の聞こえない昌宏に対して、厳しく接してきた父。その想いが熱く語られます。「我慢しろ。耳が聞こえないんだから、目で見えるモノを楽しめ。無くしたモノを数えるな。」と。前向きな教えを切々と語る、実に感動的なシーンになっています。

美しい宮古島の景色を背景に純粋な感動ノンフィクションを描きます。美しく青い空と海。普段、何気なく過ごしていると、風の音がどんな音で、草を揺らす音はどんなモノなのか気にもとめない。聞こえないからこそ、見えてくるモノ、聞こえてくるモノがあるんですね。そんな当たり前のことが幸せなんだと気付かせてくれる作品です。

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