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2007/08/20

「ビューティフル・マインド」私的映画考Vol.98

今日ご紹介するのは、「ビューティフル・マインド」です。ロン・ハワード監督作品(「ダ・ヴィンチ・コード」「アポロ13」)。第74回アカデミー賞監督賞・作品賞他計4部門受賞。2002年私的映画大賞受賞作。出演:ラッセル・クロウ(「シンデレラマン」)、エド・ハリス(「敬愛なるベートーヴェン」)、ジェニファー・コネリー(「ブラッド・ダイヤモンド」)、クリストファー・プラマー他。

1947年9月。プリンストン大学院の数学科に入学を果たしたジョン・ナッシュ(ラッセル・クロウ)。「この世のすべてを支配する真理を見つけ出したい」と思い続けていた。講義にも出ず、レポートも出さず、ひとり研究に没頭していた。

やがて希望するMITのウィーラー研究所に採用され、愛する人・アリシア(ジェニファー・コネリー)と結婚もしたナッシュ。派遣された国防総省で、暗号解読という任務につき、見事に解読。その活躍を認められたナッシュは、さらなる暗号解読の極秘任務を言い渡されるが・・・。

前半は、大学院生活から、結婚、そして特殊任務に就き、暗号解読に没頭する様子を描きます。当初から、情緒不安定で、奇異な行動が目立つナッシュでしたが、彼の精神は次第に大きなプレッシャーに追いつめられていき、徐々に精神は蝕まれていきました。

ルームメートのリチャード。その姪。そして、国防総省の役人・パーチャー(エド・ハリス)。謎の指令。そのすべてが幻覚であったことに気付く後半。病気との闘いの日々が始まります。そこには、妻・アリシアの献身的な姿がありました。そして、病気と闘いノーベル賞を受賞するまでの天才数学者ジョン・ナッシュの半生を描くノンフィクション。

謎の組織に尾行され車で追われるシーンや、講演先での追跡劇等緊迫感のあるアクションシーンはロン・ハワード監督お得意でしょう。カット切替も早く、音楽も盛り上げます。

国防総省に呼ばれての暗号解読のシーンでの「天才のひらめき」の映像表現は秀逸。次々と浮かび上がる数字、関連付け、導き出す答え。きっと天才というのはああいう思考の仕方をするのかもしれないと思わせてくれます。他にも均衡理論をひらめいたときの映像も面白いです。

伏線が至る所にちりばめられていて、一度目と二度目の印象がかなり違う作品になるでしょう。鳩が飛ばないシーンや、幻覚は誰とも係わらないシーンなど。DVDの特典映像に収録されているメイキングもかなり興味深いです。

ズバリ泣き所は、ラストのノーベル賞授賞式のスピーチのシーン。スタンディングオベーション。今、ここに自分がいるのは妻の献身があったが故。お守りとして肌身離さず持っていたハンカチをそっと掲げるジョン。愛があったからこそ、理の道を進めた。数学に人生を賭けられた。感謝して止まない気持ちに満ち溢れています。

他にも泣き所はいくつもあります。一度はジョンを見捨てようとしたアリシア。それでも、共に歩みたいというアリシア。夢と現実の間でこれも、これも、本物。それだけは確かなこと。心があるから、幻覚とも戦える。そして、人間は不可能を可能にすることが出来る。そう信じたい。人の価値を決めるのは美しき心なのだから。

人間は真理を求めて生きているのかもしれません。それを追究する者、追いかけても掴めない者、まったく係わらずに生きる者、様々です。それでも、ちっぽけでも良い、何かしら結果を出すことができれば幸いなことなのでしょう。愛の方程式の中に真理はあるのでしょうから。

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