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2007/08/12

「フリーダムランド」私的映画考Vol.95

先日、DVDで「フリーダムランド」を観ました。ジョー・ロス監督作品。出演: サミュエル・L・ジャクソン(「スネーク・フライト」「スターウォーズ シスの復讐」)、ジュリアン・ムーア(「トゥモロー・ワールド」「フォーガットン」)、イーディ・ファルコ、ロン・エルダード他。

ある日、手を血まみれにした女性ブレンダ(ジュリアン・ムーア)が病院に現れた。彼女は公営団地・アームストロング周辺でカージャックに合い、その車には子供が乗っていて誘拐されたと証言する。病院に駆けつけた刑事ロレンゾ(サミュエル・L・ジャクソン)。しかし、ブレンダの証言に違和感を感じる。目撃者もなく、さまざまな疑惑が渦巻いていく。

警察は公営団地・アームストロングを封鎖。犯人の目撃証言から捜査を開始。黒人が住む団地で労働層が多く住む団地である。抑圧される住人たち。不満が続発し、一触即発、暴動寸前。果たして真実は?捜査するにつれて明らかになる真相、子供の行方は・・・。

回想シーンと言えば、過去の映像を入れるのが一般的ですが、本作ではまったくと言っていいほど回想シーンがありません。過去の出来事をすべて台詞で説明するのですが、それが役者の演技力に係わってくる訳ですから、迫真の演技は当然と言えば当然でしょうし、分かりやすさを除けば、現実的に言えば、その方がリアルなのでしょう。

病院でのブレンダとロレンゾのシーンは見応えがあります。台詞のやりとりも早いですが、カット切替も早く、カメラも動き回るし、合わせて音楽も不気味に盛り上げます。迫力のあるシーンになっています。子供を失った母親・ブレンダ役をジュリアン・ムーアが好演。迫真の演技は必見です。

今は使われておらず、廃墟と化した養護施設・フリーダムランド。子どもたちへの虐待が行われていたという。そこに、捜査に入ったロレンゾら。ブレンダの様子がおかしい。いったい何が起こったのか、真実はどこにあるのか?

人種差別、貧困層への抑圧。何か事件が起こったときに、真実の姿は大きく露呈し、警察と民衆とのにらみ合いが始まります。そして、不満は爆発し、とうとう暴動が勃発します。

それでも、人生は誰でもやり直すことができるはず。希望はあるはず。ラストは雰囲気のある良いシーンでした。いつか、きっと壁は越えられる。大丈夫。実際の事件を基にして作られた本作。サスペンスとしても楽しめますが、アメリカ社会に潜む問題を垣間見ることができる作品です。

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 『消えた少年、 目撃ゼロ、 痕跡ナシ、 唯一の手がかりは母親の証言だけ …何かが、違う。 真実が呑み込まれていく、迷宮のヒューマンミステリー。』  コチラの「フリーダムランド」は、リチャード・プライス原作の同名ベスト・セラー小説の映画化で、サミュエル....... [続きを読む]

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