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2007/12/24

「リトル・チルドレン」私的映画考Vol.116

先日、DVDで「リトル・チルドレン」を観ました。トッド・フィールド監督作品(「イン・ザ・ベッドルーム」)。出演:ケイト・ウィンスレット(「ホリデイ」「ネバーランド」)、パトリック・ウィルソン、ジェニファー・コネリー(「ブラッド・ダイヤモンド」「ビューティフル・マインド」)、ジャッキー・アール・ヘイリー他。 アカデミー賞主演女優賞(ケイト・ウィンスレット)・助演男優賞(ジャッキー・アール・ヘイリー)・脚色賞の3部門ノミネート作品。

主婦サラ(ケイト・ウィンスレット)は、娘と公園にいた。子供共々、公園での主婦同士の付き合いに飽き飽きしていた。そんなある日、司法試験勉強中の“主夫”ブラッド(パトリック・ウィルソン)が息子と公園にやってきた。以来2人は、子供をダシにして市民プールで毎日会うようになる。そして、子供への性犯罪で服役していたロニー(ジャッキー・アール・ヘイリー)が釈放され、同じ街に帰ってくる。ブラッドの友人で元警官のラリーはこれに過敏に反応、ロニーと老母への執拗な嫌がらせを開始するが・・・。

つまらない主婦同士の会話。子供に関すること、夫に関すること。どうでも良いようなグチの言い合い。そんな毎日に飽き飽きしていたサラ。そこに、主婦仲間たちの誰もが素性を知らない男性・ブラッドが現れ、日常が変わり始めます。最初は何もできずにいましたが、勇気を振り絞り、市民プールへ。そこからは時間の問題でした。

ブラッドはまもなく司法試験。3回目の挑戦。日中は子育て、家事。夜は家事を離れ試験勉強のために図書館へ。しかし、やる気もなく、街角でスケボーに興じる子どもたちを眺めていた。そんなある日、友人のラリーに声をかけられ、アフメトを始める。その帰り道、ラリーは元服役囚のロニーの家の前に車を止め、嫌がらせにも近い行動に出ます。

日常の中にある何気ない出来事。それが少しずつ少しずつ歯車が回るように動き始めます。何の不自由もなく、愛すべき家族もいる。それが幸せだとは気づかずに、何か満たされない想いがあふれてきます。これが理想の自分なのだろうか、こんな自分で良いのだろうか、このままで良いのだろうか、と。

描かれているのは、誰しも思い当たるフシがあるような行動の数々。変な癖だったり、こそこそと何かを隠し持ったり、偶然を装って会いに行ったり。皆、立派な大人なのにもかかわらず、やってしまっているような事。分別があるのが大人なのかもしれませんが、感情が先走るのか、衝動のままどうにも止められません。

物語のキーになるのは子供への性犯罪者で元服役囚のロニー。子供が集まる場所には近づいてはならないのですが、それもまた止められません。子供のまま大人になってしまったロニー。凶悪なイメージがジワジワと忍び寄ります。そして、悲しい出来事が・・・。

全体には静かなイメージの作品なのですが、何故だか、強烈さ、鮮烈さを感じさせてくれる本作。誰もが退屈な日常を過ごしていて、誰もが新しい生活を渇望している。だが、新たな一歩を踏み出すには勇気がいる。そんな、想いを描きつつ、“大人になりきれない大人たち”の人生を描き出すヒューマンドラマ。衝撃的でいて、感動的なラストをご覧ください。

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