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2007/12/12

「絶対の愛」私的映画考Vol.114

先日、DVDで「絶対の愛」を観ました。キム・ギドク監督作品(「」「サマリア」)。出演:ソン・ヒョナ(「スカーレット・レター」)、ハ・ジョンウ、パク・チヨン、キム・ソンミン他。

交際を始めて2年になるジウ(ハ・ジョンウ)とセヒ(ハ・ジョンウ)。深く愛しながらも、彼に飽きられてしまうのではないかと不安からか、いつもやきもきしているセヒは、顔を整形する事を決意し、ジウの前から姿を消す。ジウは、セヒを忘れられず苦悩しつつも、あきらめ半分で、何人かの女性と肉体関係を持とうとするが、その都度、邪魔がはいる。半年後、ジウは、以前セヒとよく行った喫茶店で美しいウェイトレス・スェヒ(ソン・ヒョナ)と出会う。ジウは彼女の正体に気づかずに次第に惹かれてゆくのだったが・・・。

人間誰しもそうなのでしょうが、時間はとめられない、幸せなときがつづきば良いのに、と思い続けているのでしょう。本作の原題は「TIME」で、そんな時間を恐れている人間を描きます。「時がたつにつれ、彼は私に飽きてしまうかもしれない。私の顔に、私の容姿に、飽きてしまう・・・」。そんな思いから、セヒは整形に踏み切ります。

セヒの面影を追い続けるジウ。いつしか自分の周りで不可思議な出来事起こり始めます。そして、見かけた赤いドレスの女。サングラスに大きなマスク。誰?逃げるように見え隠れするその女性はいったい・・・。赤いドレスが印象的で、後に続く、凄惨な血の色の暗示なのでしょう。

シーツ等で顔を覆うシーンが何回かありますが、顔とはいったい何なのだろうと思えるほど、の想いがわき起こります。顔は記号なのでしょうか?その人の象徴なのでしょうか?最も大切なモノなのでしょうか?

幾度となく舞台になる思い出の場所、彫刻公園。「箱根彫刻の森美術館」のような彫刻が浜辺に点在しています。干満の差が激しい海なのか、引き潮の時と満ち潮の時では情景が変わってしまいます。沈みゆく彫刻。これも時間の流れを感じさせる演出でしょう。

ジウはスェヒの正体がセヒだと気づきますが、その時とった行動とは・・・。愛する故の愚行なのか。それを哀れと思うのか、それとも、愛というのか。

美容整形という題材を整形大国とも言われる韓国で映画を製作するの?という疑問がありました。しかし、そこには外見だけではない、深い愛情がより尊いのだというテーマが見え隠れします。衝撃的で突飛とも思える内容、そしてラストシーン。あまりにもせつなく悲しい。人間とはここまで人を愛することができるのか?究極の愛を問う問題作。あなたはこの愛を許せますか?

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