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2008/03/09

「それでも生きる子供たちへ」私的映画考Vol.127

先日、DVDで「それでも生きる子供たちへ」を観ました。監督:メディ・カレフ、エミール・クストリッツァ、スパイク・リー(「インサイド・マン」「マルコムX」)、カティア・ルンド、ジョーダン・スコット&リドリー・スコット(「アメリカン・ギャングスター」「プロヴァンスの贈りもの」)、ステファノ・ヴィネルッソ、ジョン・ウー(「フェイス/オフ」「M:i-2」)。

ゲリラ部隊に入隊させられたタンザ。彼は時限爆弾を持って、ある建物に侵入する。そこは自らが憧れる学校だった(「タンザ」)。ブランカは、両親がエイズ感染者である上に、自分自身もエイズ・ベイビー。学校でいじめに遭い、泣きはらすブランカ。そして、彼女は、ある保護機関を訪れる(「アメリカのイエスの子ら」)。貧民街に住むビルーとジョアンは、鉄クズなどを集め換金していた。ある日、廃材屋へ急ぐ途中でリアカーがパンクしてしまうが・・・(「ビルーとジョアン」)。

裕福だが、いがみ合う両親のもとで暮らす寂しい目をした桑桑(ソンソン)は、母親に怒られお気に入りのフランス人形を車の窓から捨ててしまう。そこに偶然通りかかった貧しい老人が一緒に暮らす孤児の小猫(シャオマオ)のために捨てられた人形を持ち帰った。対照的な二人の少女が、その人形をきっかけに運命的な出会いをする(「桑桑(ソンソン)と子猫(シャオマオ)」)。ほか3篇。

7か国の子どもたちが直面する厳しい現実を、それぞれの国を代表する監督たちが綴ったオムニバス映画。一篇は20分前後のショートムービーになっています。一篇ずつは短いながらもテーマ性にあふれ、時にコミカルに、時に幻想的に、時に芸術的に、時に叙情的に一本の長編映画にも劣らない、愛にあふれた作品になっています。

「タンザ」ルワンダ/メディ・カレフ
「ブルー・ジプシー」セルビア・モンテネグロ/エミール・クストリッツァ
「アメリカのイエスの子ら」アメリカ/スパイク・リー
「ビルーとジョアン」ブラジル/カティア・ルンド
「ジョナサン」イギリス/ジョーダン・スコット&リドリー・スコット
「チロ」イタリア/ステファノ・ヴィネルッソ
「桑桑(ソンソン)と子猫(シャオマオ)」中国/ジョン・ウー

両親の別離、ストリートチルドレン、HIV胎内感染、少年兵士など、実際に避けては通れない数々の問題を観る者に突き付けてきます。これは、それぞれの国が直面する現実。そんな厳しい現実の中でも子供たちは、本能的に、たくましく、力強く生きていくのです。その姿に感動。これは”かわいそう”とか”哀れみ”ではないのです。

そして、子供たちには途方もない能力、個性があると言うことを客観的に見る機会でもあるのです。どんなに劣悪な状況でも、それを新鮮な遊び場にしてしまう想像力。大人になってしまった私たちには、子供だったことを忘れてしまわないことが大切なのでしょう。

HIVに対する意識、子どもたちの現状を認識しながら、幸せってなんだろう。自由ってなんだろうと言う想いが駆けめぐります。世界中はひとつに繋がっている。たくましく生きる子供たちが夢見る平和な世界はきっといつか来る。子供たちこそが、希望の光なのに違いありません。そして、勇気と尊厳。子供たちの強さと愛が世界を変えていくことでしょう。

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