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2008/03/03

「いつか眠りにつく前に」私的映画考Vol.126

先日、「いつか眠りにつく前に」を観てきました。ラホス・コルタイ監督作品。出演:クレア・デインズ(「スターダスト」)、ヴァネッサ・レッドグレイヴ(「つぐない」)、メリル・ストリープ(「大いなる陰謀」「プラダを着た悪魔」)、パトリック・ウィルソン(「リトル・チルドレン」「ハード・キャンディ」)、トニ・コレット(「リトル・ミス・サンシャイン」「イン・ハー・シューズ」)、グレン・クローズ、ナターシャ・リチャードソン、ヒュー・ダンシー他。

死の床にある老婦人アン(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)を、枕元で見守る二人の娘。混濁した意識の中でアンは、娘たちの知らない男性・ハリス(パトリック・ウィルソン)の名前を口にする。アンの記憶は、1950年代のある週末の出来事へと遡っていく。歌手になる夢を持った24歳のアン(クレア・デインズ)は、親友ライラの結婚式で付添人をつとめるために、海辺の町を訪れていた。そこで出会った男性がハリスだった。そして、恋に落ちたが、悲劇的な結末が待っていた・・・。

アンの意識は混濁し、現在の状況と、まどろみの中で見た光景がない交ぜになっていきます。娘たちに、そのことは”初めての過ち”だと告げます。始めて聞く話し。病状のアンと見守る娘たちの現在と、過去の出来事が交互に現れます。過去の情景は、それは夢のように美しく、輝いていました。煌めく海、そよぐ風。懐かしい顔、顔、顔。何十年も前に過ぎ去った過去の出来事と後悔が駆けめぐります。

また娘たちも問題を抱えています。妹のニナ(トニ・コレット)は彼に子供が欲しいと言われていますが、子供を育てる自信もないし、彼と一生を共にする自信もありません。そんな時、妊娠している事が分かりますが、そのことを彼に伝えられずにいました。

母と娘。重なる人生。母はどんな思いで娘たちを育てたのか、どんな人生を送っていたのか、全てを知ることは出来ないのでしょうが、母もひとりの女性として悩み、恋をし、挫折し、多くの後悔を持って生きていたことを知り、自分達の人生をも見つめ直していく娘たち。

結ばれなかった愛ほど、成功しなかった夢ほど、胸の中にいつまでも生き続けるのでしょう。完璧な母親になれなかったという想い。娘たちに辛い思いをさせたに違いないと言う想い。

ズバリ泣き所は、メリル・ストリープ演じる友人が訪れるシーン。あの頃のようにベッドの中で語り合うふたり。感動で涙があふれます。わずかな出演シーンですが、確かな存在感で、物語に深みを増しています。

人生の黄昏時、何を思うのか。その時、側にいて欲しいのは誰なのか。満足のいく人生を送れたのか。そう自負できるのか。幸せだと思う瞬間というのは、人それぞれで、その時には分からないかもしれませんが、いつか、思い出したときに幸せを噛みしめることが出来るのかもしれません。人生に過ちはないのだから、幸せになるための努力を怠ってはいけないのですから。

自らの人生を見つめなおし、親の想いをあらためて実感できるような作品です。母娘で一緒に観るのも良いかもしれません。

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