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2008/04/21

「王妃の紋章」私的映画考Vol.133

先日、「王妃の紋章」を観てきました。チャン・イーモウ監督作品(「HERO」「LOVERS」「単騎、千里を走る。」)。出演:チョウ・ユンファ(「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」)、コン・リー(「SAYURI」「ハンニバル・ライジング」)、リウ・イエ、ジェイ・チョウ、リー・マン他。

中国、五代十国、後唐の時代。重陽節を前に王家の人々は久しぶりに全員が揃った。王と王妃、それと三人の皇子だ。王と王妃の間は冷え切り、王妃は継子の皇太子と不義の関係を続けていた。王妃は体調が悪いのには何か原因があるに違いないと思い、密偵を放ち、王の陰謀を暴こうとする。密偵を務めた侍医の妻には悲しい過去があり、王に恨みを抱いていたのだった。

金箔と瑠璃が施された豪華な宮廷は、極彩色、絢爛豪華で、とにかく美しいです。美術セットの、あの色彩感覚はどこから来るのだろう。そこでの生活は、贅沢極まりない。しかし、贅沢な生活とは裏腹に、王や家族の心は離れ、王妃は孤独を感じることもしばしば。

刻限を報せる銅鑼の音と歌声も高らかに、練り歩く人々。その声は、王が王妃の健康のために毎日運んでくる“薬”を飲む時間でもあるのです。何人もの召使いが跪き、薬を持ってきます。しかし、その薬の中身は王妃の命を縮めるモノだったのでした。

そこに、顔に「罪」の烙印を押された謎の女が密偵として現れます。彼女には王族との悲しい過去・因縁の関係があったのです。そして、そのことをきっかけに王宮の中で繰り広げられる、血で血を洗う骨肉の争いはエスカレートしていくのでした。

チョウ・ユンファ演じる王のアクションシーンは少なめで、序盤の一度きりです。しかし、その存在感、迫力は群を抜きます。剣と剣が交わるときの飛び散る火花、力で押されて足が動く、鎧のぶつかる音。そして、独特のスローモーションで見せる動き。見応えがあります。

空を飛ぶ忍者軍団も不気味で、恐ろしいです。奇声を上げて、飛び道具を振り回す。正体が見えない分、不気味さも増しています。そして、クライマックスのモブシーンによる闘いは圧巻です。敷き詰められた菊を踏みつけるシーンが印象的で、飛び散る血しぶきに染まっていく菊の紋章が血塗られた王家の悲しい運命を物語っています。

秩序を乱す者を許さない、王。その秩序を乱したとき、復讐の魔の手が忍び寄っていく。多くのモノを傷つけ破壊し、愛するが故の愚行をいつまで続けるのか?その愛はあまりにもせつない。絵画のごとく美しい映像、大迫力のアクションシーンで送る絢爛豪華な歴史絵巻、ここに開幕。大画面、大音響での鑑賞をオススメします。

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