「ジェシー・ジェームズの暗殺」鑑賞
先日、DVDで「ジェシー・ジェームズの暗殺」を観ました。アンドリュー・ドミニク監督作品。出演:ブラッド・ピット(「オーシャンズ13」「バベル」「セブン」)、ケイシー・アフレック、サム・シェパード、メアリー=ルイーズ・パーカー、ポール・シュナイダー、ジェレミー・レナー他。
南北戦争にゲリラとして参加し、その後は犯罪集団となったジェシー(ブラッド・ピット)とその兄フランク(サム・シェパード)が率いるジェームズ一味。列車強盗計画に、ひとりの若者ロバート(ケイシー・アフレック)が加わった。彼は新聞や本でジェシー一味の活躍を知り、ジェシーに憧れていたのだ。列車強盗を行なった後、一味は分散して身を潜めることになるが、ロバートはジェシーの側に残るように言われ有頂天になるが・・・。
大胆不敵で予測不可能なカリスマ、ジェシー・ジェームズ。アメリカで最も有名で人々に愛されているアウトロー(私はその存在を初めて知りました)。確かに魅力的な人物ではあるのでしょうが、その残酷さ、非情さ、冷徹さは周囲の者も、一歩引く感じ。そして、誰も信じない孤独な人物でもありました。病に犯されていく身体は徐々に精神も蝕んでいくのでした。
新たな仲間となった野心家ロバート。いつか大きな事をしてやろうと考えていて、その機会をうかがっています。そして、多くの仲間が街を出た後も、ジェシーと行動を共にします。憧れの英雄とも言えるジェシーの側に居られることで喜ぶロバートでしたが、ジェシーの言動を間近で見聞きし、次第におびえ始めます。
ジェシーとロバート。向かい合う二人。ジェシーの台詞の間が怖さ、不気味さを醸し出しています。その眼は何を見つめ、そして何を考えているのか?真意はどこにあるのか?分からない。それがどんなに恐ろしいことなのか。憧れの人物・ジェシー・ジェームズだったはずなのに、暗殺へと至るロバートの心情の変化と葛藤を濃密に丁寧に描いていきます。
アメリカ史上最も悪名高きアウトローの英雄的な生きざまと、その裏側にある真実の姿を深く描き出す本作。伝説のアウトローのカリスマ性、その苛烈さ、そして弱さを見事に演じきったブラッド・ピットの圧倒的な存在感は見応えがあります。実在の人物たちの物語をベースに描かれる心理ドラマになっています。
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