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2008/12/10

「ハリウッドランド」私的映画考Vol.167

今日、ご紹介するのは「ハリウッドランド」です。アレン・コールター監督作品。出演:エイドリアン・ブロディ、ベン・アフレック、ダイアン・レイン、ボブ・ホスキンス他。

1959年6月16日、TV版「スーパーマン」シリーズの主演俳優ジョージ・リーブス(ベン・アフレック)が自宅で死亡した。警察は自殺と断定するが、母親からの依頼を受けた私立探偵ルイス・シモ(エイドリアン・ブロディ)は事件の真相を追い始める。次第に、ジョージの交友関係から、映画会社の重役夫人トニー・マニックス(ダイアン・レイン)との情熱的な恋や、秘められたコンプレックスなどが浮かび上がるが・・・。

謎の死を遂げた俳優ジョージ・リーブス。彼にいったい何があったのか。ハリウッド史上最も悪名高く、ミステリアスな事件を、真相を追う探偵ルイス・シモの目線から描きながら、ジョージの急死までを二重構造で描きます。

jジョージがスーパーマン役を得る経緯には、映画会社の重役夫人トニーとの激しいまでの恋がありました。人気を博し、子どもたちにも慕われ、映画の仕事も舞い込みますが、当たりません。苦悩、葛藤。そして婚約。

一方、事件を追う探偵ルイス・シモ。急死事件の真相に迫ります。が、事件解決は時間の問題と思われた時、暴力による圧力が彼を襲います。ハリウッドにおいて真実と正義を求めることがどんなに困難で、どんなに無謀なのかを知るのでした。

劇中、ヒーローショーでの印象的なシーン。少年が本物の拳銃をスーパーマンに向け、「撃っても良い?」と尋ねます。拳銃の弾丸を弾くのがスーパーマン。TVの中での事を、本当のことだと思ってしまう少年。少年に拳銃を持たせる親もどうかと思いますが、緊張感がみなぎります。ハリウッドで描かれていることはすべてが虚像で、そこには、真実も正義もないんだと思えてしまいます。

理想は気高くとも、売れない俳優にとっては、TVの中のヒーローを演じることは何とも屈辱的だったのかもしれません。が、ヒーロー役だとしても、当たれば、あらゆる欲望を満たしてくれる魅惑的な状況になるのでしょう。しかし、本来の俳優としての理想には、手が届く事はないかのように思えたのかもしれません。TVの中のように何でも出来る魔法などないのだから、その状況から這い上がるには、自らの意志で、自分の進むべき道を切り開いていくしかないのでしょう。

売れない俳優の苦悩と葛藤を描きながら、ミステリーとしての緊迫感もある見応えのある作品になっています。ヒーローの死の背景には、いったい何があったのか。闇は、ますます濃くなるばかりです。

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