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2009/03/24

「ワルキューレ」私的映画考Vol.178

先日、「ワルキューレ」を観てきました。ブライアン・シンガー監督作品(「スーパーマンリターンズ」「X-MEN」)。出演:トム・クルーズ(「大いなる陰謀」「トロピック・サンダー」)、ケネス・ブラナー(「スルース」「魔笛」)、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソン、カリス・ファン・ハウテン他。

第二次世界大戦下のドイツ。アフリカ戦線で左目を負傷したシュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)。祖国の平和のためにヒトラー暗殺を考えるようになる。そして、暗殺計画「ワルキューレ作戦」を立案し、トレスコウ少将(ケネス・ブラナー)やオルブリヒト将軍(ビル・ナイ)ら、同志たちと着々と準備を進めていく。失敗を立て直し、決行の1944年7月20日を迎えた。ヒトラー暗殺計画の行方は・・・。実際にあったヒトラー暗殺計画を題材にしたサスペンス作品。

シュタウフェンベルク大佐は、アフリカ戦線で左目を負傷し、前線より戻ってきます。アイパッチを付け、不自由ながらもヒトラーの独裁政権に危機感を感じ、国に対する忠誠心を抱き、政権転覆を狙う同志に合流します。政治家や軍人で構成された組織は、ややちぐはぐで、一度目の作戦は命令系統の複雑さから失敗に終わります。

作戦を修復しつつ、再度の機会に恵まれますが、そこではアクシデントが・・・。掛け違ったボタンは最後まで直すことはできず、作戦は破綻していきます。暗殺は失敗に終わったと言う事実は歴史が物語ってはいるモノの、ヒトラーの独裁政権に屈する者、世界を変えようとする者、そして両者の裏で陰謀をたくらむ者が入り乱れ、戦争という混乱の中で駆け引きは続きます。

みなぎる緊張感は、音楽とカメラワークから来るモノかもしれません。ここぞと言うときに不安感を煽る音楽が静かに入り、カメラはゆっくりとズームアップしていきます。そして、静寂。事態が動きます。

また、目のクローズアップも多く感じました。左目を失ったシュタウフェンベルク大佐の良心と忠誠心の間で揺れ動く葛藤と、祖国を家族を想う心理を表現するために、あえて目のクローズアップを入れているのではないでしょうか。それは、見ているこちらがたじろぐほどの視線で、強烈な想いと決意が込められているのでしょう。

後世の人々に、ヒトラー以外のドイツ人もいたんだと伝え、男たちは祖国への忠誠心と誇りのために生き、正義のために戦った。だから、恥ることはないんだと訴えかける人間ドラマ。戦争という狂気が、何が正しいのかを見失わせることを、あらためて感じられた作品でした。

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