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2009/03/10

「エレジー」私的映画考Vol.176

先日、「エレジー」を観てきました。イサベル・コイシェ監督作品(「あなたになら言える秘密のこと」)。出演:ペネロペ・クルス(「それでも恋するバルセロナ」「ボルベール<帰郷>」)、ベン・キングズレー(「ラッキーナンバー7」「サスペクト・ゼロ」)、ピーター・サースガード、デニス・ホッパー、パトリシア・クラークソン他。

デヴィッド(ベン・キングズレー)は、テレビに出演するほど著名な大学教授。一見、成功者ようにみえる彼だが、家庭はとうの昔に壊れ、息子とも良い関係を築けないでいた。そんな彼の前に美しい学生コンスエラ(ペネロペ・クルス)が現れる。娘ほど歳の離れた彼女にデヴィッドはひと目で虜になり、親密な関係になる。しかし、いつか来る「別れ」を恐れ、デヴィッドは彼女との関係に一線を引こうとするが・・・。

仕事はできるが日々の快楽に身をゆだねている老教授デヴィッド。結婚制度は間違っていると言い放ち、息子には捨てたと詰られていました。親友であり悪友であるジョージ(デニス・ホッパー)とは何でも話し合います。仕事のこと、女性関係のこと、その他もろもろ。ジョージの助言はユーモラスにも取れますが、お互い何でも知っているだけに、時に辛辣に心に響きます。

そんなある日、講義で、学生のコンスエラと出会います。その外見の美しさに興味を抱いたデヴィッドは、次第に親しくなり、激しい恋に落ちていきます。それは、紛れもなく恋でした。年甲斐もなくなんて言葉は微塵も感じられません。毎日、会わないと気が済まない。電話をしてしまう。自分以外との男性との関係を気にする。会えない時は偶然を装って確認してしまう。激しい嫉妬心に苛まれていきます。

そして、若いコンスエラと接することで自分の老いを再確認していくのでした。また、その”若さ”が、自分を傷つけるという事にも恐れを抱いていたのでした。それが、コンスエラとの関係に一線を引こうとすることになるのですが・・・。

人生は想像を越えた驚きに満ちています。閉塞感で動けなくなっていく自分に、何が必要だったのか?外見だけを見て、本質を見ていなかったのではないか?デヴィッド同様、コンスエラの人となりがあまり見えてきませんでした。ふたりの関係を繋ぐのには、肉体ではなく、魂の交流が必要だったのかもしれません。

人生は悲喜こもごも。歓びがあれば、必ず悲しみがあり、人生において訪れる別れも避けられはしません。ラストシーンは、回想シーンなのか、これからのふたりなのか。いつの間にか消えゆくのが、人生なのか。人間関係を上手く作れない老教授の微妙な感情表現を見事に描きだし、人生の悲哀を感じられる作品になっています。

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