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2009/09/14

「週刊 手塚治虫 創刊第14号」鑑賞

先日、NHKで放送された手塚治虫2009 ~いのち・科学・未来へGO!「週刊 手塚治虫 創刊14号」を観ました。2009年9月11日(金)、午後10:00~午後11:00  BS2。司会・石澤典夫アナウンサー、杏。

今年2009年は、手塚治虫の生誕80年、没後20年にあたります。おまけに、衛星放送も20周年。と言うことで、「2009年BSは手塚治虫」と題して、様々な特集、番組が用意されています。

今年2月から続々と放送された手塚治虫関連番組(「手塚治虫のすべて」「手塚治虫・現代への問いかけ」)に続いてスタートした「週刊・手塚治虫」。レギュラー放送は、月間3本の準ウィークリー番組として、4月から10月まで放送されます。月ごとにテーマを設け、作品を掘り下げていきます。9月のテーマは「闇と痛み」。

創刊第14号のスタジオゲストは精神科医 斎藤環さん。「奇子(あやこ)」を中心に語ってくれました。

アニメは「どろろ」から第26話(最終話)「最後の妖怪」、モーション漫画は「奇子」の終盤部分。

「ひきこもり」の研究で有名な斎藤環さん。手塚作品との出会いは小学生の時に読んだ「火の鳥未来編」だったとか。あまり良い出会いではなかったと言います。確かに小学生低学年で読むような、子ども向き漫画ではないかもしれません。その後、高校生の時に読んだ「奇子」に興味を抱いたというのも少しうなずけるような気がします。

「奇子(1972-73)」の物語は、昭和24年、戦争から復員した天外仁朗はGHQの工作員になっていた。ある時、命令で共産主義者の男の殺人事件に関与する。その男は、自分の妹の天外志子の恋人であった。事件関与後、血のついたシャツを仁朗が洗っているとき、知恵遅れの少女お涼と、自分の父親と兄の嫁との間にできた少女・奇子がそれを見てしまう。仁朗はお涼を口封じのため殺し逃亡する。奇子は一族の体面のために急性肺炎で死亡したことにされ、天外家の土蔵の地下室に幽閉されたまま育てられるが・・・。

土蔵の中で過ごす奇子は、やがて美しい女性に成長し、蔵から解放されるも、広いところで恐怖を感じるようになってしまいます。このあたりに「ひきこもり」があると言います。旧態依然の家長制度がはびこる旧家。そこに複雑な、裏社会、家族関係が絡み、物語は展開してきます。外に出ることを拒む奇子。外界の視線が気になる。絶えられない。それは今で言うところの、「ひきこもり」なのでした。

杏さんが興味深いことを言っていました。奇子の髪型です。少女時代から大人になってまでも、前髪パッツリのまっすぐ。眉毛が隠れ、表情が見えない。あどけない表情を見せたかと思えば、時折見せる大人の顔。複雑な境遇で育った奇子の髪型には、これしかないのではと。この発言には、斎藤環さんも納得の様子でした。

手塚作品には、時々強烈なまでに「人間の心の闇」を描く作品があります。その代表作の一つと言える「奇子」。当時の劇画ブームに影響を受け、作風を大きく変え、テーマとキャラクターが合致した作品といえるでしょう。

次回 創刊第15号のゲストはミュージシャン ROLLYさん。 2009年9月18日(金)、午後10:00~午後11:00  BS2。「三つ目がとおる」を中心に語ってくれます。高度な文明を持った三つ目族の生き残り・写楽の活躍を描く怪奇ミステリー。そこに、どんな「心の闇」を見たのか?楽しみに待ちましょう。

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