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2010/03/30

「抱擁のかけら」私的映画考Vol.214

先日、「抱擁のかけら」を観てきました。ペドロ・アルモドバル監督作品(「ボルベール<帰郷>」)。出演:ペネロペ・クルス(「NINE」「エレジー」「それでも恋するバルセロナ」)、ルイス・オマール、ブランカ・ポルティージョ、ホセ・ルイス・ゴメス、ルーベン・オカンディアノ他。

盲目の脚本家のハリー・ケイン(ルイス・オマール)は新聞記事で実業家のエルネスト(ホセ・ルイス・ゴメス)が亡くなった事を知る。数日後、エルネストの息子・ライ・Xがハリーを訪ね、自分の監督作の脚本をハリーに依頼する。そのことをきっかけに、ハリーは封印していた過去に向き合い始める。14年前、映画監督マテオとして活躍していた。ある日、マテオはオーディションにやってきた美しい女性レナ(ペネロペ・クルス)に心奪われる。しかしレナは、実業家エルネストの愛人だった。

2008年と1994年と2つの時間軸を交互に展開し物語は進行します。ハリーはなぜ過去の名前を捨てたのか?エルネストの息子の目的はいったい何なのか?複雑に絡み合った過去のしがらみが、謎となって現れ、一つ一つほぐれて解けていきます。

序盤は、このシーンいるの?と思うようなシーンが多々あり、ペースが遅いように感じましたが、それが、実は主人公ハリーの閉塞感を表しているように感じました。行き詰まった人生、何かが欠けているようなもどかしさ。そして、徐々に見えてくる、過去の人間模様。悲しい恋。愛と嫉妬、裏切り、復讐・・・。

劇中で撮影される映画、レナを追うエルネストJr.のビデオ撮影、過去の物語の進行と、それぞれの映像が相まって、虚構の世界が積み上がっていきます。それは、断片ともいえ、すべてが未完成だったのでしょう。映画は手探りでも完成させてこそ作品となりうる。

そして、人生もきっとそうにちがいない。愛のかけら、最後のキス、抱擁のぬくもり。何を持って人生は完成するのかはわかりませんが、思い出は人生にとって、大切なピースになっていくのは、間違いないのでしょう。それを探すことが、生きる糧にもなっていくのかもしれません。

ペドロ・アルモドバルとペネロペ・クルスの組み合わせによる、あまりにも濃厚な愛のキセキ。ミステリー仕立てのラブストーリーになっていて、途中からは一気に引き込まれてい苦作品になっています。

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