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2010/12/01

「ザ・ロード」鑑賞

先日、「ザ・ロード」を観てきました。ジョン・ヒルコート監督作品。出演:ヴィゴ・モーテンセン、コディ・スミット=マクフィー、ロバート・デュヴァル、ガイ・ピアース、シャーリーズ・セロン他。

文明が崩壊した世界。空は厚い雲に覆われ、太陽がでることはなく、寒冷化が進んだ世界には生物の姿は見えず、食料もわずかしかない。生き残った人々のなかには、人を狩り人肉を食らう集団もいた。そんな世界を、ひたすら南を目指して歩く父(ヴィゴ・モーテンセン)と息子(コディ・スミット=マクフィー)がいた。道徳や理性を失った世界で、父親は息子に正しく生きることを教える。自分たちが人類最後の「希望の火」になるかもしれないのだと。さまざまな苦難を乗り越え、二人は海にたどり着くが・・・。

なぜ文明が崩壊し、世界が荒廃してしまったのか、その理由は最後まで語られません。画面はほとんどが薄暗く、グレーがかった映像がほぼ全編続きます。物語の進行に合わせて、妻(シャーリーズ・セロン)との懐かしくも美しい思い出が回想シーンや夢として挿入されます。幸せだったあの頃。現在との状況と対比されているのでしょうが、あまりにもギャップがあり、悲しく映ります。

生き延びるために、すべてを犠牲にして歩く親子。人を殺すことさえもいとわない。目の前で人が死んでいく様を見た少年の想いには、どれだけの感情が渦巻いているのか。悲鳴さえも上げられない状況。父親の姿。自分を守るためというのは理解できても、人を殺してまでも生きるのか?

常に飢え、食料を手に入れることを一番に考え、別の人影を見つけても、殺されるのではないか、何かされるのではないかと近づきもしない。ふたりが旅の途中で会った自称90歳の老人(ロバート・デュヴァル)。これまでに、何度も裏切られ続けて来たであろう父親は、そんな老人でさえも疑ってかかります。しかし、善き心を持てと教わっている息子は、優しく接します。父親以外の人間と親しくするなんてことはないですし、何となく親近感を覚えていたのでしょう。しかし、そんな息子に対し、父親は厳しく当たります。とてももどかしく、悲しいシーンでした。

道には何があるかわからない。だから、どんなことがあっても前に進むのだという父の教えを胸に少年は歩き続けます。善き行いを続け、人を信じることが出来た時に、希望の光は見えるに違いありません。希望の火となるために。

最近、世界が崩壊後の近未来を描いた作品が多いように思います。破滅的な世界の状況が漂う昨今。このまま行けば、そう遠くない将来、このような状況になってしまうのではないか、その時人間はどう生きるべきか、警鐘を鳴らしているのかもしれません。

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