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2011/02/22

「ヒア アフター」私的映画考Vol.236

先日、「ヒア アフター」を観てきました。クリント・イーストウッド監督作品。製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ(「硫黄島2部作」)。出演:マット・デイモン(「インビクタス/負けざる者たち」)、セシル・ド・フランス、フランキー・マクラレン、ジョージ・マクラレン、ジェイ・モーア他。

パリで活躍するジャーナリストのマリー(セシル・ドゥ・フランス)は、恋人と一緒に休暇で訪れていた東南アジアで、津波に遭遇。臨死体験をするが、何とか一命を取り留め帰国する。その後、不思議なビジョンを見るようになり、その体験について詳しく調べ始める。サンフランシスコでは、かつて霊能者として活躍していたが、いまは工場で働くジョージ(マット・デイモン)。彼は人生を変えたいと願っていた。薬物中毒の母親と双子の兄と一緒にロンドンで暮らすマーカス(ジョージ・マクラレン/フランキー・マクラレン)だったが、突然の交通事故で兄を亡くす。どうしても、もう一度兄と話したいマーカスは霊能者を訪ね歩いていた。次第に、3人の人生が交錯していくが・・・。

「硫黄島2部作」でタッグを組んだスティーブン・スピルバーグが好みそうな“臨死体験”や“死者との会話”といった題材を、人間ドラマを得意とするイーストウッドが監督した作品。

冒頭の大津波のシーンは、大迫力。巻き込まれる主人公の一人マリーは、何が起こっているのか分からない。そりゃあCGもあるのでしょうが、とにかく凄いです。そして、訪れる死。まっしろな光。浮かぶイメージ。

仲の良い双子の兄弟。しかし、母親は薬におぼれ、子どもたちには無関心。そして、ある事件が発生し、兄が事故死してしまいます。悔やんでも悔やみきれない。ずーっと二人で生きてきたのに、自分の半分を失ってしまうような気持ち。兄と話したい、兄に会いたい。マーカスは里子に出されますが、どうしても兄と話したいがために霊能者を訪ね歩きます。が、みんなインチキくさい。がっかりです。

そして、3人目の主人公・ジョージ。以前は霊能力者として有名でしたが、その能力に疲れ果て引退。今は工場で働いています。人生を変えたいと思っていて、料理教室に通います。そこで知り合ったメラニー(ブライス・ダラス・ハワード)に好意を寄せますが、自分の能力が原因で、彼の前から去って行ってしまいます。絶望。リストラに遭いさらに落ち込む。兄は彼の能力を使って一儲けしようと商売を始めようとします。

出会うはずの無かった3人の主人公は、ロンドンへと集まります。何かに引き寄せられるかのように。そして、そこには運命の出会いが待っていました。

3人の生活を、独特の雰囲気で淡々と落ち着いたトーンで語られていきます。大事な何かを失った3人。死は誰も避けることはできないのです。後悔もあるでしょう。最後に一言でも良い話したい。そう思うのは当たり前のこと。それを繋ぐのはジョージの霊能力。イメージ映像は一瞬で、繋がった後は、ジョージの台詞のみで語られます。ここらあたりがイーストウッド監督らしい演出でしょう。その能力によって苦悩の日々もあったかもしれませんが、神様からのギフトだったのかもしれません。運命の人に出会うための・・・。

津波で生死の境を彷徨った女性、霊能力者の男性、事故で兄を失った少年の3人が出会い互いの喪失感を、孤独感を癒していきます。製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ×監督クリント・イーストウッド、“硫黄島二部作”のコンビが送り出す感動のヒューマンドラマ。監督自身による優しいメロディと、余韻のあるラストシーンが素敵です。

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