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2011/05/09

「愛する人」私的映画考Vol.239

先日、「愛する人」を観てきました。ロドリゴ・ガルシア監督作品。出演:ナオミ・ワッツ(「ザ・バンク」「イースタン・プロミス」)、アネット・ベニング、ケリー・ワシントン、ジミー・スミッツ、デヴィッド・モース、サミュエル・L・ジャクソン(「ジャンパー」「1408号室」)他。

年老いた母親を介護し、毎日忙しく働いているカレン(アネット・ベニング)。彼女には、14歳で妊娠・出産し、やむを得ず子どもを手放した過去があった。一方、母を知らずに育ち、弁護士としての輝かしいキャリアを持つ37歳のエリザベス(ナオミ・ワッツ)は、思わぬ妊娠をきっかけに、今までのキャリアを捨て、産むことを決意し、ずっと閉ざしていた母の存在を意識し始める。

本作の原題は、「Mother & Child」。文字通り“母と子ども(娘)”の物語になっています。娘を手放した事を悔やみ、常に悔恨に苛まれて生きる母親。母に捨てられ、刹那的に生きる娘。子どもが欲しいと願い、なんとかして養子を貰い受けようとする女性等々。それぞれに、娘であり、母であり、女性である。そんな3人が中心に物語は展開します。

エリザベスは、母を知らず、養父母に育てられました。強く生きている彼女は、人との関わり合いを極力持たず、愛など信じていないようでした。キャリアアップするためには、手段を選ばず、会社のボス(サミュエル・L・ジャクソン)と関係を持つうちに、予期せぬ妊娠。しかし、彼女は生むことを決意し、母になる過程で変わっていきます。しかし、・・・。

エリザベスの実の母・カレンも、年老いた母が亡くなってから変わっていきます。結婚し、環境が変わっていく間に、さらに生き別れの娘への感情が高まっていきます。母親に心を縛られていたのかもしれません。このまま娘に会わないでいることが良いのか、酷い言葉をかけられたとしても、会うべきなのか。苦悩します。

黒人女性のルーシー(ケリー・ワシントン)は、愛する夫と家庭を築きながらも、子供を産めない体であるため、養子縁組を決意し、教会に登録。ある妊婦と巡り会います。しかし、いざ生まれてみると彼女は赤ちゃんを手放すのを拒否。ルーシーは失意のどん底に落ち込みます。

そして、すれ違うはずのない3人の運命は、奇しくも紡ぎあわされていきます。悲しくも辛い人生を送ってきたカレンとエリザベス。人生は失望の連続。それでも生きるのは、愛する子どもがいるから。子どもには失望ばかりさせられるかもしれません。しかしそれ以上に幸せをもたらしてくれるモノに違いありません。

全体を通して、静かな印象を抱く本作ですが、終盤、泣き所は幾度となく訪れます。どの選択が正しく、何が間違っているのかは分かりません。ただ、後悔だけはしたくない。人生は選択の連続。そしてそれは有限。できることをできるうちに、しないといけないのでしょう。

互いを知らずに生きてきた母娘が、ある出来事をきっかけに巡り会うまでを描くヒューマンドラマ。

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