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2011/06/08

「アジャストメント」私的映画考Vol.244

先日、「アジャストメント」を観てきました。ジョージ・ノルフィ監督作品。原作:フィリップ・K・ディック。出演:マット・デイモン(「ヒアアフター」「インビクタス」)、エミリー・ブラント(「ウルフマン」「ヴィクトリア女王 世紀の愛」)、アンソニー・マッキー、ジョン・スラッテリー、マイケル・ケリー他。

選挙で敗れた上院議員候補デヴィッド・ノリス(マット・デイモン)は、敗戦会見の準備をしていた時に、エリース(エミリー・ブラント)と出会い、たちまち恋に落ちる。そんな彼の行動を逐一モニターする謎の集団がいた。社会の裏で能力を駆使して、人間の運命を操作する運命調整局のエージェントたちだった。その存在を知ってしまったデヴィッドは、口外しないこと、エリースとは2度と会わないようにと忠告される。諦めきれないデヴィッドは3年間探し続けて、ついに再会するが・・・。

ブレードランナー」「マイノリティ・リポート」のSF作家フィリップ・K・ディック原作の小説を映画化した本作。現代社会に潜む恐怖を描きます。謎の存在「運命の書」。そこには各人の運命が綴られ、逸脱しそうになると運命調整局のエージェントたちによって、調整されてしまうのです。突然圏外になる携帯電話、止まらないタクシー、乗り遅れてしまったバス・・・。それは皆、調整されていたのだとしたら・・・。そして、運命は決められていて、帰ることができないのだとしたら・・・。

しかし、そんな事実を知りながらも、デヴィッドは、一目惚れした女性エリースを探し求めます。そして、偶然の2度目の出会い。運命は時にすれ違い、離れていくのですが、それを引き寄せるのは、人間の意志なのでしょう。しかし、逐一モニターされているため、トラブルは続き、調整されてしまいます。それを手助けするのは、エージェントの一人であるハリー(アンソニー・マッキー)。良き理解者として、デヴィッドを助け、その先の大きな運命を告げるのですが・・・。

誰しも一度くらいは疑問に思ったことがあるはず。自分の存在。自分は本当の自分ではなく、自分の意思で決めているというのは見せかけで、第三者が決めているのではないか?と。確かに、そこには何か“特別な力”が存在していると思えます。そして、それが事実だとしたらこんなに怖いことはありません。どうあがいても、抗っても、どうにもならないのだとしたら・・・。

愚かな人類を見守っている存在、運命調整局。そのトップである議長とはいったい誰なのか?神か天使か?デヴィッドは、そんな大きな存在に対抗し、決められた運命に抗い、自分の愛を貫いていきます。自由意思を貫くことで、運命さえも変えられるはず。

ヒロインであるエリースを演じるエミリー・ブラントが実に魅力的に描かれています。恋に落ちる瞬間。待ち焦がれた少女のような瞳。愛する人を信じる心。芯が強く、愛に溢れた存在。このヒロインがいたからこそ、主人公・デヴィッドは運命に打ち勝つことができたのでしょうし、未来をより良きものにする存在へとなっていくのでしょう。こんな時代だからこそ、指導者としてのヒーローの存在は重要だし、それを助けるヒロインが必要なのでしょう。

謎の組織が密かに人々の運命を支配する世界で、その事実に気付いた男が、自らの未来を賭けて組織と戦うSFサスペンス。

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