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2011/06/03

「SOMEWHERE-サムウェア-」私的映画考Vol.242

先日、「SOMEWHERE-サムウェア-」を観てきました。ソフィア・コッポラ監督作品。出演:スティーブン・ドーフ(「パブリック・エネミーズ」)、エル・ファニング(「SUPER8/スーパーエイト」)、クリス・ポンティアス、ベニチオ・デル・トロ、ミシェル・モナハン他。ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品。

ハリウッドの映画俳優ジョニー・マルコ(スティーヴ・ドーフ)は、ロサンゼルスのホテルで暮らし。フェラーリを乗り回し、パーティで酒と女に溺れる彼の日々は、表面的な華やかさとは裏腹に、孤独で空虚だった。そんなある日、前妻レイラと同居する11歳の娘クレオ(エル・ファニング)が訪れ、レイラが家を空けるため、しばらくジョニーのもとで暮らすことになるのだが・・・。

ジョニーの毎日は、乱痴気騒ぎに明け暮れ、映画俳優として、新作の取材対応や特殊メイクの型取りなど、俳優としての仕事をこなす日々でした。忙しい毎日の様でしたが、時に、家族もなく孤独を感じる瞬間や、からっぽの自分に気づいてしまいます。そんな日常に、娘クレオとの日々が始まります。

ふたりで過ごす穏やかな時間。ジョニーの肩にもたれ、うたた寝するクレオ。ジョニーが寝ている間に朝食の支度をするクレオ。ふたりでゲームをして過ごす時間。プールサイドでただ日光浴。何気ない父娘の日常を描いているだけなのでしたが、素敵なシーンでした。

これまでにも、たまにはそんな時もありましたが、これほど長く過ごすことはありませんでした。しかし、クレオには母親がいつ帰ってくるのか分からない不安もありました。

そして、別れの時。悲しんで泣くクレオを抱き寄せるジョニー。別れ際、騒音にかき消されて、聞こえているかどうかは分かりませんが、ジョニーは、一緒にいられないことを謝罪します。その後、長年住み慣れたホテルをチェックアウトし、フェラーリをどこかへ走らせて行くのでした。いったい彼はどこへ行こうというのか?

冒頭、フェラーリで周回コースをぐるぐると回るジョニーが延々長回しで映されます。何の意味があるのだろうと思っていましたが、人生はいつも堂々巡りで、抜けだせないと言うことを表現しているのではないかと思えてきました。そして、そこから抜け出すためには、何かを捨て、人生を変えなければいけないのではと。それには強い意志が必要なんだと。

独特の雰囲気の作品で、見終わった瞬間にソフィア・コッポラ監督作品だったと思い出しました。日常を描きながら、何とも言えない焦燥感、閉塞感を描く作風は本作でも健在でした。

空虚な日々を送るハリウッドスターと、別れた妻と暮らす娘とのひと時の交流を優しい眼差しで描いた人間ドラマ。

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