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2011/11/09

「ブルーバレンタイン」私的映画考Vol.255

先日、「ブルーバレンタイン」を観てきました。デレク・シアンフランス監督作品。出演:ライアン・ゴズリング(「きみに読む物語」)、ミシェル・ウィリアムズ(「シャッターアイランド」)、フェイス・ワディッカ、マイク・ヴォーゲル他。

ディーン(ライアン・ゴズリング)とシンディ(ミシェル・ウィリアムズ)の夫婦は、娘のフランキー(フェイス・ウラディカ)との3人暮らし。病院で看護士として忙しく働く妻・シンディに対し、夫・ディーンの仕事は朝から酒をのみ、日がな一日ペンキ塗りと芳しくない。お互い相手に対し不満を抱えているが、口に出せば平和な生活が壊れてしまいそう。出会った頃の二人は若く、夢があり、希望に満ちていた。しかし、シンディの妊娠をきっかけに結婚したふたりだったが、お互いに相手に夢中で、毎日が輝いていた幸せな日々は、長く続くことはなく、ふたりの関係には終わりが近づいていた。

二人の過去と現在を交錯させながら、愛の始まりから終わりまでを、丹念に描きます。全体に静かな印象の作品で、ドキュメンタリーかと思うほどの、ナチュラルな演技がリアルに感じられます。

出会った頃は、会いたくて、一緒にいたくて、相手を一番に考えていたはずだったのに、子どもも大きくなり、父になり、母になり、次第に恋人ではなくなっていく。誰かの旦那さんで、誰かの奥さんで、誰かのお父さん、お母さん。そんな誰かの何かになりたかった訳ではなかったはず。「何もしないの?」とシンディが訊ねます。「良き父であり、良き夫である以外に?」とディーン。

確かに、若い頃は誰しも夢を抱き、希望に満ちあふれていたのかもしれません。しかし結婚により、何かの犠牲により、変わっていってしまうのでしょう。それを犠牲ととるかどうかが問題のような気もしますが。誰かの何かになってしまったふたりには、どうしようもない感情が渦巻き、やがて、互いに爆発させてしまいます。

良い時も悪い時も永遠の愛を誓ったはずのふたりでしたが、その愛は儚くも、虚しく、花火のように散っていくのが定めなのでしょうか。「家族になろう」と言った言葉は、その時は決して嘘ではなかったはず。ただ現実が伴わなかっただけ。何が悪かったのか、誰が悪かったのか、そんなことはどうでも良く、後戻りできない心の溝を悔やむばかり・・・。

あるカップルの出会いから結婚、破局までを、過去と現在を交錯させながら愛の移ろいを描くラブストーリー。

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