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2012/02/09

「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」試写会へ

先日、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」の試写会へ行ってきました。スティーヴン・ダルドリー監督作品(「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」「愛を読むひと」)。出演:トム・ハンクス (「天使と悪魔」)、サンドラ・ブロック (「しあわせの隠れ場所」) 、 トーマス・ホーン、マックス・フォン・シドー、ヴィオラ・デイヴィス他。第84回アカデミー賞、作品賞、助演男優賞ノミネート作品。

9.11同時多発テロで父(トム・ハンクス)を亡くした少年オスカー(トーマス・ホーン)。父の突然の死を受け入れられずに一年が過ぎていた。ある日、彼は父の部屋のクローゼットで、封筒の中に1本の“鍵”を見つける。この鍵は父が残したメッセージかも知れない。オスカーはその鍵の謎を探しに、封筒に書かれた「BLACK」の文字を頼りに、ニューヨークの街へと飛び出していくが・・・。

父は生前、人づきあいが苦手なオスカーのために、宝探しのような、研究のようなことをさせていました。最後のテーマはニューヨークにあった第6区の痕跡を探すこと。その途中で、父親は突然いなくなってしまいました。遺体も見つかっていない状況でする葬式。理解したくない、そんな気持ちは分かります。しかし、オスカーには父の死に係わる、誰にも話していない秘密がありました。

父の残した鍵。その鍵穴を探せれば、なんらかの父からのメッセージ、父の遺したモノが見つかるのかもしれないと思ったオスカーは一人、ニューヨークの街をさまよいます。これが痛々しい。公共交通機関やエレベーター等、密閉され場所には入らない、大きな音は嫌い、老人は苦手等々。そして、はやる鼓動を落ち着かせ、勇気を振り絞り、行動するための必須アイテムはタンバリン。ジャラジャラと音をさせながら歩きます。時には雄叫びを上げながら。

途中から祖母の間借り人(マックス・フォン・シドー)と行動を共にするオスカー。この間借り人は、言葉を話せず、筆談をします。が、この老人の存在がオスカーを安心させたのでしょう。台詞はひとつもありませんが、実に名演技でした。第84回アカデミー賞助演男優用ノミネートはさすがです。ほとんどが筆談ですが、左右の手のひらに「YES」「NO」と書いてあり、それを見せての会話は実にユーモラスでした。

ズバリ泣き所は、終盤。父の死以降、母親(サンドラ・ブロック)を遠ざけていたオスカー。鍵穴探しも内緒でしたが、母親はしっかりと見守っていたのでした。そして、初めて気持ちを吐露するオスカーを暖かく、強く、抱きしめるのでした。母親の大きな愛に感涙。実に感動的でした。あんな風に家族に愛されたい、愛したいという気持ちがわき上がってきます。そうしたら、どんなに幸せなことなのか。

2011年。日本は大きな災害に見舞われ、多くの人が愛する人を失いました。その事実を受け入れることは、本作のオスカーのように、誰にとっても容易な事ではないはずです。ある日突然、理不尽に奪われるのですから。それでも、そんな中でも、希望はきっと見つかるはず。オスカーにとっての鍵がそうであったように。

9.11同時多発テロにより父との別れを余儀なくされた少年が、父の最後のメッセージを探すためニューヨークを駆け巡る様を描く、喪失と再生の物語。まもなく大震災から1年。今だからこそ観る作品として、オススメの一本です。

2012年2月18日全国ロードショー。

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