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2013/02/01

「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」私的映画考Vol.275

先日、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」を観てきました。アン・リー監督作品(「ブロークバック・マウンテン」)。出演:スラージ・シャルマ、イルファン・カーン、ジェラール・ドパルデュー他。第85回アカデミー賞、監督賞、視覚効果賞、撮影賞、作曲賞受賞作品。

1976年、インドで動物園を経営していたパテル一家は、カナダ・モントリオールに移り住むことになる。16歳の少年パイ(スラージ・シャルマ)と両親、そして多くの動物たちは貨物船に乗り込む。太平洋上を航行中、嵐に見舞われて船は沈没してしまい、ただ一人パイは救命ボートに逃れて一命を取り留めるものの、そのボートにはリチャード・パーカーと名付けられたベンガルトラが身を潜めていた。パイと一頭のトラとの227日間にも及ぶ太平洋上の漂流生活が始まった。

序盤は、子ども時代のパイの生活を描き、ベンガルトラのリチャード・パーカーの存在を印象づけます。あれは友だちではなくどう猛な動物だと。そして、出航、遭難。家族4人と動物だちで乗船していましたが、救命ボートに脱出できたのは、パイとトラ、シマウマ、オランウータン、ハイエナだけ。サバイバルが始まります。狭いボートの上でも弱肉強食は存在し、パイとリチャードだけになります。しかし人間は弱いモノ。イカダを作りボートとは隔絶した空間を作り難を凌ぎます。

空腹を凌ぎ、水を分け合い、時には魚を捕り、むさぼり食う。菜食主義なんて言っていられません。神を罵る事もありました。しかし、様々な経験の中に、神の存在を確かに感じられたパイ。神々しく荒れ狂う海に観る一条の光、凪いだ海、トビウオの群れ、発光するクラゲの舞い、雄々しく飛び上がるシロナガスクジラ、そしてミーアキャットの住む奇怪な島。美しくも悲しく、そして幻想的な風景が見られます。

そして、パイとリチャード・パーカーの別れの時。リチャードがいたから生きられたと強く思おうパイ。友人を越えた同士のような存在だと思っていたパイですが、リチャードは振り返りもせずに去って行ったのです。そのことに涙するパイ。

人生は様々なモノを失っていくモノ。しかし、そんな多くの経験の中にでも、魂を強く揺さぶり、自分を強くしてくれる経験はあるはず。そして、諦めず、強く生きようと思いさえ去ればすれば、必ず救いの手はさしのべられる。そこには、信仰心と言う大きな心のよりどころが必要なのだと。死線をさまよったからこそ、気づける全てのモノが美しい。

映像はどこまでも美しく、神秘的。今回は2D字幕版を観ましたが、3D版は飛び出し効果もあり、さらに迫力があったことでしょう。トラの映像はほとんどがCGと言うことですが、観ている時には、半分くらいは本物の映像だと思っていました。名演技です。

動物園を経営する家族と航行中に嵐に遭い、一頭のトラと共に救命ボートで漂流する16歳の少年のサバイバルを描く感動作。

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