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2015/03/10

「6才のボクが、大人になるまで。」私的映画考Vol.300

先日、「6才のボクが、大人になるまで。」を観てきました。リチャード・リンクレイター監督作品。出演:エラー・コルトレーン、パトリシア・アークエット、ローレライ・リンクレーター、イーサン・ホーク、イライジャ・スミス、リビー・ヴィラーリ、ジェイミー・ハワード、アンドリュー・ヴィジャレアルほか。第87回アカデミー賞助演女優賞受賞作品(パトリシア・アークエット)。

テキサス州に住む6歳の少年メイソン(エラー・コルトレーン)は、キャリアアップのために大学で学ぶという母(パトリシア・アークエット)に従い、姉サマンサ(ローレライ・リンクレイター)と共にヒューストンに転居、そこで多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父(イーサン・ホーク)との再会、母の再婚、義父の暴力。周囲の環境の変化に時には耐え、時には柔軟に対応しながら、メイソンは静かに子供時代を卒業していくのだった。12年の時が様々な変化を生み出す中、ビールの味もキスの味も、そして失恋の苦い味も覚えたメイソンは夢を抱きながら大学へと進学し、母親から巣立っていくのだった。

主人公や両親など登場人物が12年にわたって演じ、撮り続けるという斬新な手法で描いた本作。ドキュメンタリー作品のような雰囲気もありながら、しっかりドラマがあります。なにげない日常を描くわけですから、大きな出来事は起こりませんし、物語もたいした盛り上がりを見せません。それでも、画面に釘付けでした。本編が165分という長尺ではあったのに、です。主人公メイソンを中心に、家族を描きますが、その都度、しっかりと心の機微を捉えているのです。

これは大変なプロジェクトだとは思います。同じキャストで12年間をリアルタイムに追い続けるのですから。しかし、時代考証をしなくても良いというメリットはあります。ゲーム機や、テレビ、自動車等は移り変わっていきますし、その時代にしかなかった出来事も交えて、そのままリアルに撮影して良いのですから、これほど楽なことはないでしょう。ただし、経済的なことを考えなければ。

6才から18才まで、子どもは大きく成長します。その過程をつぶさに見ながら、母親の喜びも悲しみもありました。笑顔で送り出して上げたいのでしょうが、嘆きしか出ません。その気持ちはわからないではないですが、何となく違和感を感じました。メイソンの父役のイーサン・ホークのナチュラルな演技もあいかわらずで、良かった。

ラスト近くメイソンのガールフレンドが言います。「一瞬を大事にしろ」と。人生は瞬間、瞬間の積み重ねで、生きているその時を大切にすることが大事なのではないかと。そして、それは映画でも同じことだと。そんな風に感じました。また、時間は誰にでも平等にな流れ、止められない。だからこそ貴重で、素晴らしいモノなんだと思えました。

6歳の少年メイソンの成長とその家族の12年間の変遷を同じキャストでとらえたヒューマンドラマ。

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