2014年10月8日は、月が地球の影に隠される「皆既月食」の観測できる日でした。
前日にセッティングのリハーサルを行い、皆既月食を撮影する準備を整えました。
自宅の南東の角の一室に三脚を立てます。撮影用のSONY一眼レフカメラNEX-5Tと観測用の双眼鏡 ビクセン Vixen アスコットZR10×50WP(倍率10倍)をそれぞれ設置します。方角は東から南東にかけて。隣家の2階の屋根がちょうど方角に当たっていて、若干気になりますが仕方がありません。レンズは、リハーサルと同様に「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」望遠レンズを装着。
18時15分、部分食がはじまります。満月が左下から徐々に欠けていきます。この時間帯は月が明るく撮影には充分な明るさがあります。シャッタースピード優先モードにして、1/200秒、絞りF6.3、ISO感度100に設定。露出補正は±0。
部分食が進み、月がどんどん細くなっていきます。その度に、明るさも落ちていきます。消え入りそうになってくると、シャッタースピードをさらに遅くしないと写らなくなっていきます。最終的には、1/40秒で、絞り値F6.3、露出補正+3.0EVでした。
皆既食が始まる19時25分。今度は徐々に月全体が赤くなり始めます。「赤銅(しゃくどう)色」です。こうなると満月の時とは違い、かなりくらいので、撮影がむずかしくなっていきます。食最大の19時55分。シャッタースピードは2.5秒、絞り値F6.3、露出補正+3.0EV。三脚を使用しているとは言え、ちょっとの振動でもぶれてしまいます。シャッターを押すだけでもぶれてしまいそうだったので、セルフタイマーを使って撮影していました。
皆既食が終わる20時25分からは、徐々に月が太りはじめます。今度は左側から白い月が戻ってきます。21時35分頃部分食が終わりました。この頃には月は南東にありました。高度もだいぶ高くなっていました。
撮影も無事終了。雲ひとつない絶好の天体観測日和の新潟県地方でしたから、撮影も楽しめました。窓を開けての撮影でしたから少し寒かったですが、屋内でしたので、風邪をひくこともありませんでした。それと、デジタルカメラでは見えませんでしたが、双眼鏡では、皆既食中の月の右側に天王星も観ることが出来ました。これはおまけ。
三脚の使い方も、いろいろ試せて勉強になりましたし、夜間撮影の仕方もいろいろと勉強しました。今後もいろいろな撮影方法を試してみようかと思います。
ちなみに次回の日本で観られる皆既月食は、2015年4月4日。これは皆既食の時間が13分ほどしかないので、今回ほど長く観測できません。
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